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教育委員会主催の出張・研修でイライラとしてしまったこと

 
学力向上を担当しているので年に3回教育委員会主催の出張があって行っています。大体夏に大学の教授とか、元文部科学省の人の研修を受けます。
  
    
去年の夏に来た大学教授にすごいイライラとしてしまいました。 
  
 
その人が言っていたのは、
 
「日本の先生たち、もっと頑張ってください」とのことです。
 
全国学力学習状況調査の問題とか作ってた人でした。
  
今の結果が全国平均で見ると良くないんだと思います。 
 
文科省が想定している結果ではないから、もっと頑張ってくださいと言われました。 
 
現場としてちゃんとやってください。私達はどうしたらいいのかをちゃんと教えてますよ。 
 
そんな感じで言ってくるから、僕は質問をしました。
  
 
でも、教科書はそうではないですよね。文科省が認定している教科書の内容と、全国学習状況調査のテストのやり方って違いますよね。 
 
だから、僕たちは その教科書の内容を教えています。そういう解き方を教えるしかないんです。 
  
 
そしたら、やっぱり、一部でもニュースでも問題になっている、過去問を解かせるのとか、 そういった対策をしなければいけません。 
 
でも、その時間もありません。 
 
これについては、どう考えてるんですか???
 
 
そう質問したら、 
 
それまでめっちゃ強気で言ってたのにちょっと詰まってしまっていました。 
 
  
そこで出たのが、欧米諸国の先生たちです。国際的なテストだと、やっぱ日本は低くて、欧米諸国は高い。だから、日本の先生、頑張ってくださいねって言われたました。 
 
それで、僕が言ったのは、日本の先生は登校指導と下校指導をやっています。
自分たちの勤務時間外です。 
 
でも、欧米諸国の先生たちはそういう仕事ありませんよね。
 
  
僕たちは給食の時間に給食指導してます。適量に盛り付ける方法だとか、時間うまく使って早く準備する方法だとか、 
 
なんだったら、食育やってます。1口は食べようねとか。
 
みんながちゃんとバランスよく給食食べられるように声かけしてます。おかわりの指導もしました。 
   
 
でも、欧米の先生はしませんよね。なんだったら、子供たちとは別にランチを食べます。
  
 
僕たちは掃除の指導もしてました。子供たちと一緒に掃除をやって、掃除してない子がいないかどうか見回って、一緒にやってます。でも、欧米諸国の学校で掃除ありませんよねと。業者が入って、掃除しますよねと。
  
  
あと、僕たちは保護者のクレーム対応してます。でも、欧米諸国はクレーム対応って教員やらないですよ。 専門のところありますよ。
 
これだけ僕たちは教員の仕事じゃない仕事をさせられてて、それに対して何のフォローも文科省がなくてやってて、本当に日本の先生たちって質が低いんですか?
 
そう聞いたら、何にも答えてくれなくなりました。
 
 
教育行政は今の状況を変える気がありません。なのに、これやってください。あれやってくださいと言ってきます。
 
体育系の出張に行けば体力向上をさせろ。  
安全系の出張に行けば子供たちの安全を守れ。 
  
学力の出張に行けば学力向上させろ。
道徳の出張に行けば、道徳教化化したんだから、道徳を強化しろ。 
 
そんなふうにいろんなことをやれやれ言います。そんなにやることがあるのに僕たちの給料は上がりません。残業代は4パーセントです。 
 
それでは、辞めたくなってしまいます。そういうのが、中堅、ベテランの意見です。色々見えてきちゃうんだと思います。 
 
  
少しは今の状況がよくなっていけばと思いますが、どうしていいのかは分かっていません。ただただ子供達のために明日もがんばります。