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情緒学級の基本的なスケジュール (授業時間編)

 
授業中(子どもが帰るまで)のことについてお伝えします。
 
朝は、全員そろわないところからスタートします。
全てのクラスがそうではないかもしれませんが、僕のクラスはほぼ毎日、朝に全員がそろいません…。
 
なぜなら、「不登校気味」の子がいるからです。
通常学級で上手くいかず、教師や保護者から叱責を受け続けた子。
そこまではいかなくとも、通常学級で頑張ったツケが回ってきている子などがいます。
 
よって、まずは「家庭への電話連絡」から朝がスタートします。
遅れて来る子の到着予定を把握してから、授業開始です。
 
授業は、一斉に行うこともありますが、ほぼ個別です。
学年が違っても、なるべく同じ教科をするように予定を組んでいますが、あまり違いがありません…。
 
なぜなら、本当に一人ひとりの進度が違うからです。
 
 
例えば、1年生の国語で物語文を教えつつ、3年生に算数の小数を教え、5年生に算数の単位量あたりの大きさを教えたりしています。
 
学年も教科も単元も違う授業の進め方は、別の機会にご紹介します。
 
  
こんな感じで授業を行ったり、通常学級に交流に行く子の様子を見に行ったりして、日中は過ごしています。
 
この他にも、前回お伝えしたように通常学級の先生方と予定を調整したり、子ども達の日常生活の様子を観察したりしています。
 
 
特に、日常生活の観察は重要です。
 
なぜなら、発達に凸凹がある子達の課題は、学習面もありますが、生活面(人とのコミュニケーションの取り方や気持ちの落ち着け方など)にあることが多いからです。
 
人と関わるのが苦手な子には、教師も一緒に遊ぶ中で関わり方を学ばせています。
 
また、子ども同士では強く意見を言える子が何でも優位になりがちですが、教師がそばにいれば公平にジャッジを下すことができます。
 
自分の思い通りにならなかったり、負けるとキレる子もいます。
ドッジボールで当てられてもキレます…。
(そういうルールのゲームなんですけどね…)
 
そういう子達には、「小さな負け」をたくさん経験させています。
  
 
例えば、じゃんけんは最高に良い遊びです。
勝ち負けが即決まります。
そして、すぐに次のゲームがスタートします。
 
トランプも良いです。
そして、教師が負けてあげます。
その時に、
「あ〜あ、負けちゃった。でもいっか。大したことないや!!」
と言い続けます。
 
ゲームで負けることは大したことないと、態度で示すわけです。
 
こういうことをコツコツと積み上げていきます。
 
授業で力をつけつつ、普段の生活の中でも子ども達に様々な力をつけています。
 
それは「教育」と「療育」を行なっているような感覚です。
(とか言いながら、大したことはできていませんが…)
 
特別支援学級は、子どもの数は少ないのですが、子ども達がいる時間は結構ドタバタしてることが多いです。